代表理事
プロフィール
profile
一般社団法人ペダゴージャパン
代表理事 工藤 敬子
大学卒業後、自動車メーカーイメージレディをつとめたのち、NHK宇都宮放送局でキャスターを担当。1995年有限会社フェードインを設立。2011年よりワークライフバランスコンサルタントとして、働き方改革に関するコンサルティングのほか、研修・講演を多数担当。2015年からは栃木県教育委員をつとめ、教員の働き方改革などをすすめる。2023年日光市で開催されたG7男女共同参画・女性活躍担当大臣会合の関連イベントの総合司会、G7子ども未来サミットの講師、ファシリテーターなどを担当。
2022年9月、一般社団法人ペダゴージャパン代表理事に就任。
私が初めてデンマークを訪れたのは、2019年2月のことです。栃木県教育委員として教育の課題解決のヒントを求め、デンマークの教育現場を視察しました。デンマークや北欧諸国ではデモクラシーが深く根付いており、国民の幸福度が非常に高いことが特徴です。デンマーク発祥の「森のようちえん」では、子どもたちが自然環境の中で学び、情緒的・社会的なスキルを育むことを大切にしており、こうした取り組みは教育の中に自然との関わりを組み込む良い事例と感じました。
デンマークの教育には、義務教育を終えた子どもたちが1年間学び自己発見や社会性を育む「エフタスコーレ」があります。また、大人のリスキリングや自己発見を支援する「フォルケホイスコーレ」は、生涯教育の一環としてデンマーク特有の意義ある学びの場となっています。これらの教育機関は、年齢に関係なく個人の成長を支える役割を果たしています。
こうしたデンマークの教育現場で中心的な役割を担うのが「pædagog(ペダゴー)」という対人支援職です。ペダゴーは、主に0歳から小学3年生までの子どもたちを中心に、社会的・感情的な発達を支援しています。学習そのものを教える役割ではなく、子どもたちが自己表現し他者とつながるための環境を整える役割を担い、学習や日常生活、福祉的なサポートも提供しています。さらに、学校外の専門家と連携し家庭への支援も行い、朝や放課後の学童保育でも子どもたちの成長を見守りサポートしています。
現在、日本では不登校児童の増加やインクルーシブ教育の推進が課題となっており、さらに教員の業務負担も増大しているため、教育現場全体を支える仕組みが求められています。私は、日本においても「教員」と「ペダゴー」という二つの専門職が不可欠であると強く感じています。ペダゴーは、子どもの社会的・感情的発達を支えるだけでなく、教員の負担軽減や福祉面でのサポートにも重要な役割を果たすことが期待されています。
当法人のペダゴー養成講座では、デンマークのデモクラシーの理念を核とし、日本の教育現場に適応できる「シン・ペダゴー」としてカリキュラムを構成しています。多くの大人がペダゴーについて学び、子どもたちの豊かな学びと成長を支えていただけるよう願っています。
経歴
平成27年2月 | 栃木県教育委員(〜令和5年2月) |
平成28年10月 | 栃木県文化功労者表彰審議委員 |
平成29年2月 | とちぎ男女共同参画財団評議員 |
令和2年5月 | 栃木県国際戦略推進専門家委員 |
資格
- 株式会社ワーク・ライフバランス 認定コンサルタント
- 米国NLP™協会認定NLP™トレーナー
- 中学・高校社会科教員免許
- 青山学院大学社会情報学部ワークショップデザイナー育成プログラム修了
- 2030SDGs ゲームファシリテーター
法人概要
overview
設立 | 2022年9月28日 |
所在地 | 栃木県宇都宮市鶴田町1710-91 |
代表理事 | 工藤 敬子 |
理事 | 信州大学教職支援センター准教授 荒井 英治郎 |
理事 | 先生の幸せ研究所所長 澤田 真由美 |
目的
ペダゴー(デンマークなど北欧において、幼児保育施設や学校、学童、障がい者施設などで働く国家資格を持つ対人支援職)の養成、普及を通じて、教育に関わる人材の質の向上と、子どもたちの豊かな学びと幸せな成長をサポートすることを目的とし、その目的に資するための事業を行う。
(1) ペダゴー養成カリキュラムの提供
(2) ペダゴーの普及事業(講演等)
(3) 芸術エフタスコーレ 義務教育から高等教育の間に通う教育施設の運営など